キイェルドの祝祭(中編) 翻訳ノート  今回はかなり翻訳文体が多いです。まあしょうがないですね。 面白くしようと脚色してみたりはしているんですが… ・ハルヴォアが彼女の手をこすったとき…  クラジーナに嫌われた?(^^  原文を直訳すると、「気安く触んな、この若ハゲ」となります(嘘) ・…彼女は言い、幼い少女に手を差し出した。  年食っただけあってか、それとも子供好きなのか、ディーサおばさんの 一面であります。 死に別れた子供があったりなんかするとまた劇的なんですが、 どうなんでしょうね? ・彼女の顔は何年もの旅行と荒っぽい生活から…  顔のしわだって、ただ年齢だけというわけでもないのでしょう。この氷河期に 旅をすることは非常に困難である、ということです。情勢も思わしくない時期でも ありますからね。 ・荒れ地を、ヤヴィマヤ川を越えても…  広大なアダーカー荒原の西の端にあたるのがヤヴィマヤ川です。対岸には ヤヴィマヤの森が広がります。その向こうも荒野だけが広がっています。 テリジア大陸の西南の端、見えざる者の学苑は、巨大な 《氷河の壁/Glacial Wall(6E)》によって隔たっています。 ・ケイサの首の根元に、三日月形をしたあざがあったのだ。  胸側なのか背中なのか、いまいちはっきりしませんが、肩に頭を預けている 以上、背中側なんでしょう。  コミック版では、腹側に描かれているようです。 ・ハルヴォアの顔は紅潮した。  なぜケイサが親元を離れ、この教会にいるのかという経緯は不明ですが、 ハルヴォアも愛情をもってケイサを育ててきたのでしょう。 ・この子はキイェルドの志を継ぎ、あらゆる事柄を改善するべく彼が打ち立てた、  名誉と伝承について学んでいるところです。   キイェルドが神格化された建国王である、という点を語ってくれる一文です。 ・君たちはまもなく全員死ぬことになる。私はその時までケイサを守るだろう。  何らかの方法で自分とケイサだけは守ることができるらしい。おいおい。 ・「ドルイド殿、あなたは何を話してらっしゃるのですか?」  直訳すると、「なに言ってんの、このジジイ」です(大嘘) ・この子は、上座ドルイドの印を持っている。私が持つのと同じしるしを。  ジジイとおそろいです(笑) ・リンネルの上衣(サーコート)は輝けるフェニックスのよう…  リンネル=亜麻布のこと。敷き布やテーブルかけに使われる。フェニックスのように 見えるということは、真っ赤に染め上げられているのだろうか?  サーコートというのは、鎧の上から羽織る服。十字軍が発明したと言われ、 主にチェインメイルの上に着るものらしい。最初は暑い土地で、チェインが熱を 持たないようにするのが目的だったが、次第におしゃれや身分識別にも使われる ようになった。 ・「クラジーナ、ルシルデ。 ここで会うとは奇遇だな」  二人とは旧知の仲ということが発覚。特に「白き盾」とは対立しているので、 ルシルデとは因縁も深そうではあります。本文から意訳してあります。 ・奴らはエルフどもと交渉し、ドワーフなどと取引し、バルデュヴィアの野人どもに  食物を恵んでいるのだぞ。   この性格、ヴァーチャイルド将軍によく似ています。あの将軍もひどく差別的だし。 ・「この野郎」  ちょっとお上品に。もっと悪い言葉で罵ってもいいんだけど(^^ ・キイェルドーはキイェルドーのために!  イっちゃってます。 ・「キイェルドーよ!…」  軍隊風の鼓舞の雄叫びです。騎士団長らしい? ・だが、腐れる肉体が教会を満たすにつれて、生ける者はぐんと後方に下がっていった。  状況は圧倒的に不利。果たして彼女たちの運命はいかに? 後編へ続く。